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ハイブリッドロケット

ハイブリッドロケットとは、固体の燃料と気体または液体の酸化剤を使用するロケットを指す。流体である酸化剤の流量を調整する事で液体燃料ロケットと同様の固体燃料の燃焼制御(推力調整、再点火)を可能にするのが特徴である。また現用の固体燃料ロケットの高性能酸化剤は全て塩素の化合物であり、液体酸素や窒素酸化物を酸化剤に用いるハイブリッドロケットは、固体燃料ロケットに比べて、より「クリーン」であるといえる。また流体は酸化剤だけなので、液体燃料ロケットのように二種類の流体を扱う必要が無く、燃料系統が簡素化される利点がある。

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他方、ハイブリッドロケットには二つの主要な欠点がある。一つ目は固体燃料ロケットと同様にロケット自体が頑丈で重くなる点である。もう一つは燃焼前に酸化剤と燃料を混合しなければならない点である。固体燃料は製造過程で酸化剤と燃料が慎重に制御された状態で混合されている。液体燃料の場合、燃料の混合は性能が事前に十分に検討されている燃焼室上部の燃料噴射機によって行われる。ハイブリッド燃料の場合、燃料と酸化剤の混合は、溶融または蒸発中の燃料表面で行われる。このような混合は十分に制御されうる事は無く、結果的に多くの燃料が未燃焼のままとなり、燃料効率と排気エネルギーが制限されることになる。これらを簡単にまとめて、液体と固体の欠点を併せ持つハイブリッドと自嘲されることもある。

固体・液体燃料ロケットに比べてハイブリッド燃料の開発事例はずっと少ない。軍用ミサイルの場合、運用と整備に利点がある固体燃料が主用され、衛星打ち上げロケットは、総じてハイブリッド燃料ロケットより性能がよい液体燃料ロケットで開発が行われたためである。しかしながら最近は民間用の低軌道投入用ロケットでの開発事例が増えてきている。液体燃料ロケットの開発で知られる Reaction Research Society (RRS) はまたハイブリッドロケットを長く研究開発していることで知られている。近年、米国のいくつかの大学がハイブリッドロケットの実験を行っている。1995年、ユタ大学、及びユタ州立大学の学生は合同で Unity IV と呼ばれる固体燃料(HTPB、末端水酸基ポリブタジエン)と気体の酸素を用いるロケットを打ち上げ、2003年にはHTPBと窒素酸化物を推進剤に用いる、より大型化されたロケットを打ち上げている。またオレゴン州のポートランド州立大学では2000年の初めにいくつかのハイブリッドロケットを打ち上げている。

世界最初の民間開発による有人宇宙船スペース・シップ・ワン (SpaceShipOne) は、HTPB と亜酸化窒素を用いるハイブリッドロケットエンジンを採用している。二社のエンジンから燃焼時間-出力特性により選定された搭載エンジンは SpaceDev, Inc. によって製造されたものである。SpaceDev は NASA の Stennis スペースセンターの E1 テストスタンドで行われた AMROC (American Rocket Company) のハイブリッドロケットエンジンテストから収集された実験データに部分的に使用している。エンジンは最少推力 4.4 kN から最大推力 1.1 MN までの稼動テストが成功している。SpaceDev は AMROC が出資不足によって事業を停止した後、1998年に同社の特許や資産を購入している。

日本においては、首都大学東京湯浅研究室が国内初となるハイブリッドロケット打ち上げを2001年3月に行なったが、その後はエンジン研究に専念しており打ち上げは行なっていない。つづいて、北海道大学などが中心となっている、プラスチック(ポリエチレン)を燃料、液体酸素を酸化剤とするCAMUIロケットが2002年3月に初の打ち上げを行ない、2005年3月には東海大学TSRPが4機目にして同団体初の自主開発エンジンを搭載し打ち上げ、2006年3月にTSRPが高度1kmに達したが回収に失敗、同年12月CAMUIが高度1kmに並び、2007年8月、CAMUIが3.5kmに到達したが回収に失敗、これが2008年7月現在の国内ハイブリッドロケット最高到達高度となっている。

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2009年04月27日 13:38に投稿されたエントリーのページです。

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